トランスジェンダーのための「性別問わない」トイレマーク
9月2日の毎日新聞に、性別を問わず利用できることを示すトイレの「マーク」を大阪大が考案したとの記事が掲載されていました。
このマークは10月から新設される学内のトイレに掲げられるそうです。
(このブログ掲載の画像のマークではありません)。
マークは、アルファベットの「A」の下に「ALL GENDER」(全ての性)と記したデザインで、身体障害者が利用できることを示すマークなどと一緒に多目的トイレに掲げるとのことです。
このマークを考案したのは、出生時の性別は男性だけれど、女性と自認するトランスジェンダーの准教授です。
トランスジェンダーや性同一性障害の方々は、出生時の性と心の性が違うために、トイレの問題には大きな悩みを抱えていることが多いようです。
男性として生まれたけれど心の性が女性の場合、本来の性別(女性)のトイレを使いたいのです。逆もまたしかり。
自分に置き換えて、札幌駅で男性トイレを使うことを想像してみると、うーん、ちょっと無理かな、と思います。
行きたくても我慢すると思います。。
トランスジェンダーではない人は、普段、なんのためらいもなく本来の性別のトイレを使っていますよね、わたしもそうですが。
どちらの性別のトイレを使うかで悩みを抱え、使いたいトイレを使えない人がいるということを考えたこともない人が多いのではないでしょうか。
トランスジェンダーの方が本来の(心の)性別のトイレを使った場合ですが、トランスジェンダーについて理解していない人がまだまだ多い現状を考えると、痴漢やのぞきだと勘違いされ、場合によっては警察に通報されることもあるかもしれません。
男女兼用のトイレや多目的トイレの利用も考えられますが、車椅子マークがついているトイレは、身体に障害のある人が使いたいときに使えないのでは・・・と使用をためらうことが多いものです。
「ALL GENDER」のマークがあることにより、トランスジェンダーの方々が気兼ねなくトイレの利用をすることができるようになるでしょう。
トイレのマークを考案した大阪大の准教授のように、誰かが声を上げることによって周りが気づき、そして性的少数者の方の権利のために一緒になって考え、動き、新たな取り組みが生まれる。
最初は大阪大だけだとしても、ここから全国各地のトイレにこのマークが普及してほしいものです。